RAID Utility - 問題を解決する

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問題を解決する

RAID

ボリュームで問題が発生した場合には、以下のセクションの説明を参考にして問題を特定または

解決してみてください。

バッテリーが完全に充電されていない場合

RAID

カードを取り付けたばかりであれば、バッテリーの調整が完了していない可能性があります。調

整は、最長で

12

時間かかる場合があり、カードを取り付けた後で最初にコンピュータを起動したとき

に実行されます。

カードを

3

カ月以上使用している場合は、バッテリーが再調整サイクルに入っている可能性があります。

90

日ごとに完全に放電してから再充電することにより、バッテリーを良好な状態に保ちます。

RAID

カードが取り付けられている新しいコンピュータを使用している場合、バッテリーが完全に充電

されていない可能性があります。充電には約

2

3

時間かかります。

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12

RAID

ユーティリティユーザーズガイド

いずれの場合でも、「

RAID

ユーティリティ」によりバッテリーが充電中または調整中であること、およ

び書き込みキャッシュが無効になっていることが警告されます。この間はパフォーマンスが多少低下し

ますが、バッテリーが再充電されると通常の状態に戻ります。

バッテリーが充電中または調整中かどうかを確認するには:

RAID

ユーティリティ」を開いて、左側の列の「状況」をクリックします。

m

「システムプロファイラ」を使ってバッテリーの状況を確認することもできます。アップルメニューから「こ

Mac

について」を選択し、

「詳しい情報」をクリックします。次に、

「内容」リストで「ハードウェア」

の下にある「ハードウェア

RAID

」を選択します。「システムプロファイル」は、

/

アプリケーション

/

ユー

ティリティ

/

」から開くこともできます。

書き込みキャッシュが無効になっている場合

RAID

カードのバッテリーが調整中であるか、完全に充電されていない可能性があります。データを保

護するために、バッテリーが完全に充電されていないときは

RAID

カードの書き込みキャッシュが自動

的に無効になります。新しいカードの使用時、および

3

カ月に

1

回、

RAID

カードのバッテリーは完全

に放電してから再充電することによって調整されます。

停電およびデータ損失の危険を受け入れることができる場合は、バッテリーが完全に充電されていな
いときに書き込みキャッシュを強制的に有効にできます。

警告:

バッテリーが完全に充電されていないときに書き込みキャッシュを有効にする場合、停電でコ

ンピュータの電源が切れたときにデータが失われる危険があります。

書き込みキャッシュを強制的に有効にするには:

RAID

ユーティリティ」を開き、

「状況」をクリックしてから、

「書き込みキャッシュの状況」の横にある

m

「強制的に有効にする」ボタンをクリックします。

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RAID

ユーティリティユーザーズガイド

13

RAID

コンポーネントの状況を確認する

RAID

ユーティリティ」を使って、

RAID

カード、カードのバッテリー、

RAID

ボリューム、およびそれ

らのボリュームが作成されているドライブと

RAID

セットの状況を確認できます。

状況の概要

イベントのリスト

コンポーネントの状況を確認するには:

1

RAID

ユーティリティ」を開きます。

2

左側の列で項目をクリックします。

RAID

コンポーネントの状況を確認するときは、

「システムプロファイラ」を使用することもできます。アッ

プルメニューから「この

Mac

について」を選択し、「詳しい情報」をクリックします。次に、「内容」

リストで「ハードウェア」の下にある「ハードウェア

RAID

」を選択します。「システムプロファイル」は、

/

アプリケーション

/

ユーティリティ

/

」から開くこともできます。

SMART

Self-Monitoring, Analysis, and Reporting Technology

)状況の情報は、

SATA

ドラ

イブでのみ利用できます。

イベントメッセージを確認する

RAID

ユーティリティ」では、

RAID

カード、

RAID

ボリューム、およびそのコンポーネントの現在の

状況に関する一連のイベントが記録されます。

イベントを表示するには:

1

RAID

ユーティリティ」を開きます。

2

左側の列で「状況」をクリックします。

特定のイベントを消去するには、その「消去」列のボタンをクリックします。

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14

RAID

ユーティリティユーザーズガイド

RAID

セットを検証する

RAID

セットを検証」コマンドを使って、

RAID 1

RAID 0+1

、または

RAID 5

ボリュームに保存さ

れているデータが保護されていることを確認できます。

検証中は、

RAID

セットおよびそのセット上のボリュームのパフォーマンスが低下します。

RAID

セットを検証するには:

1

RAID

ユーティリティ」を開きます。

2

左側の列で

RAID

セットを選択します。

3

RAID

セットを検証」をクリックします。

検証処理で問題が報告された場合は、「ターミナル」で次のコマンドを使って、ボリュームのデータ保
護情報を再作成できます。

$ raidutil modify volume --rewrite

詳しくは、「

raidutil」のマニュアルページ(

man

で表示)を参照するか、コマンドラインのプロン

プトで「

raidutil」と入力してください。

ボリュームが降格された場合

降格されたボリュームは、パフォーマンスが低下しているか、データ保護を保証する能力が失われてい

るかのいずれかです。ボリュームが降格されてもそのデータはすべて利用できますが、ドライブに障害

が起きた場合にはデータが失われます。次のときに、ボリュームの状況が降格状態として表示されます:

ボリュームの作成中。これは正常な動作であり、初期化が完了するとすぐに、ボリュームの状況は

Â

降格状態から良好な状態に変わります。

ボリュームが置かれている

RAID 1

RAID 5

、または

RAID 0+1

セット内のドライブに障害が起き

Â

たとき。障害が起きたドライブを交換するか、使用可能なスペアが

RAID

セットに組み込まれるまで、

ボリュームの状況は降格状態になります。

ボリュームが置かれている

RAID

セットが、データの冗長性が失われている状態から回復中のとき。

Â

回復処理が完了するとすぐに、ボリュームの状況は降格状態から良好な状態に変わります。

ドライブに障害が起きた場合

ドライブに障害が起きて

RAID

セットまたはボリュームが降格された場合は、「

RAID

ユーティリティ」

を使って、交換が必要なドライブを確認できます。

参考:

RAID

にスペアドライブが設定されている場合は、そのドライブが自動的に

RAID

セットに組み

込まれ、回復処理が完了するとすぐに降格状態から良好な状態に切り替わります。スペアがない場合は、
障害が起きたドライブを交換するまで、セットは降格状態になります。そのドライブを交換する前にさら
に別のドライブに障害が起きると、データは失われます。

障害が起きたドライブを交換するには:

1

RAID

ユーティリティ」を開き、問題状況インジケータが表示されている

RAID

セットまたはボリュー

ムを選択して、状況インジケータが赤くなっているドライブベイを探します。

RAID

ユーティリティ」に示されるベイ番号は、

Mac Pro

または

Xserve

のドライブベイの番号に対

応しています。

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RAID

ユーティリティユーザーズガイド

15

2

問題のあるドライブモジュールを交換します。

3

「スペアにする」コマンドを使って、新しいドライブをグローバルスペアとして設定します。

オリジナルのドライブに障害が起きたときに使用可能なスペアがなかった場合には、ただちにその新し
いスペアを使って、問題の起きた

RAID

セットおよびボリュームが再構築されます。障害が起きたとき

に使用可能なスペアがあった場合には、問題の起きた

RAID

セットにすでに組み込まれています。そ

の新しいスペアは、次に必要になったときに使用可能なスペアとして使用されます。

SMART

状況が未対応として表示される場合

SMART

Self-Monitoring, Analysis, and Reporting Technology

)状況の情報は、

SATA

ドラ

イブでのみ利用できます。

SAS

ドライブを使用している場合は、「

RAID

ユーティリティ」のドライブ情

報で

SMART

が未対応として表示されます。